9月 9th, 2014

There Is No Crying In Baseball

野球に涙は禁物

 

 

ワシントン監督が先日選手とスタッフに別れの挨拶をし、球場を去った。唐突な出来事で皆どう対応すればよいのか戸惑っていた。寝ても覚めても野球というワッシュ(監督のニックネーム)が、一時的にしてもこの世界から離れるというのは、さぞつらい決断だったと察する。早く戻ってきてほしいと思う一心である。

 

このブログを始めた3ヶ月前、監督について書いたものが一つあった。けが人が続出するにも関わらず、彼はいつでもポジティブ思考でワッシュスマイルを忘れなかった、というエピソードだ。そのブログをアップした三日後、私は監督室に呼ばれた。普段監督とはベンチで雑談をする機会が多かったので、改まって監督室に呼ばれた時、なにか不正を起こしたのかと不安を隠せなかった。いつも開いている監督室のドアを恐る恐るノックし、「お呼びですか?」と聞くと、「ドアを閉めてくれ」という。ドアを閉めながら、過去一週間の自分の行いを振り返った。監督が座っている向かえのソファに座るようジェスチャーされ、その通りにした。そして監督が一言、

 

There is no crying in baseball.

 

と切り出した。「野球に涙は禁物。というが、ケンジのブログを読んで涙腺がゆるんだ… 感謝している」と言われた。私と監督の共通の知人がブログを英訳して監督に送ったそうだ。今までの不安が一気に解け、嬉しさのあまり鳥肌が立った。ワールドシリーズに二回もチームを導いた名監督から、感謝されるのは感無量であった。一人でも理解者がいると分かると嬉しくなり感謝の気持ちを伝えたかった、と言う。しかし、監督が一通訳のブログで涙腺がゆるむとは、このシーズンは監督にとってそうとうタフなのだろうと同情した。

 

善し悪し問わず思ったことを率直に言う監督が、「個人的な問題」という理由で別れを告げているつらそうな姿を見て、自分の涙腺がゆるんできた。

 

There is no crying in baseball.

 

Wash & GP

(いつも笑顔が絶えなかったワシントン監督。左はペティス三塁コーチ)