7月 7th, 2014

You bent but didn’t snap!

お前は最後まで崩れなかった

 

 

レンジャーズのピッチングコーチはマイク・マダックス氏。彼の弟グレッグ・マダックス氏は、今年野球殿堂に入ることが決まった。私は運よく、彼の現役最後の年に2ヶ月程ロサンゼルス・ドジャースで一緒に働くことができた。

 

2008年8月の半ばに、ドジャースにトレードで入団したマダックス氏は当時42歳だった。ブレーブス時代、4年間連続でサイ・ヤング賞を獲得した実績の持ち主で、カーショー投手を含むその当時の若手投手にとって雲の上の存在だった。そして彼のアドバイスはいつもポジティブ思考だったことを思い出す。

 

ある試合で若手投手が降板し、マダックス氏がいたビデオ室に入ってきた。内容が悪く6回3点で降板を告げられ、若手は肩を落とし無言だった。6回3失点と言えば「クオリティースタート*」と言える。内容がどうであれ、マダックス氏は若手を励ました。

 

「You bent but didn’t snap」

 

「曲がったが、折れなかった」が直訳になる。台風の日、雨に降られ、風に吹かれながらも折れずに耐える木の枝を想像してもらいたい。マダックス氏は「ランナーも出し、点も取られたが、しっかりとゲームを作った」と若手を讃えた。

 

マダックス氏は現在テキサス・レンジャーズのスペシャル・アシスタントを務めている。春のキャンプで、ダルビッシュ投手を含む若手投手が、彼から貴重なアドバイスを受けていたのをよく目にした。時々通訳をかってでるが、彼のポジティブ思考は未だに現役のままだ。

*クオリティースタート:先発投手が6回以上を投げて自責点3以下に抑えた登板

 

写真:春のキャンプで若手を指導するグレッグ・マダックス氏